ミネルバ税理士法人 上田公認会計士事務所

文書作成日:2026/03/10
iDeCoの拠出限度額が改正 その開始時期は?

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の拠出限度額改正は、いつからスタートしますか?

出演: … M社 経理部部長   … 顧問税理士

― M社 ―

M社経理部古門部長と顧問税理士が、打ち合わせをしています。

そういえば、先生。
iDeCoの拠出限度額改正は、いつからスタートになりますか?

会社員の場合は、月額6.2万円が限度額となる改正ですね。
そちらは、今年(2026年)12月1日施行です。
要するに、翌年(2027年)1月の引き落とし分から、となりますね。

そうですか……。

何か悩み事ですか?

弊社は、企業型DB(確定給付企業年金)も企業型DC(企業型確定拠出年金)もありませんので、現状、私がiDeCoに加入している拠出限度額は、月額2.3万円です。
これが、月額6.2万円まで掛けられるとなれば、どうしようかな、と。
所得金額から差し引ける所得控除額も増えるわけですし……。

そうですね。
掛金相当額が小規模企業共済等掛金控除として、全額所得控除となりますからね。
単純に、3.9万円に12か月を乗じた、46.8万円に対する税額が毎年節税できることになるわけですからね。
もちろん、iDeCoの手数料はかかりますが。

そうなんですよね……。
ただ、将来の受取時に一時金を選択したら、退職金扱いになるのですよね?
こちらは、最近改正されましたよね?

先にiDeCoを一時金で受け取った場合の、退職所得控除額に係る勤続年数の重複排除のルールですね。
今年(2026年)1月以降のiDeCoの一時金受け取り分から、いわゆる「5年ルール」が「10年ルール」になりました。
iDeCoを受け取った後に10年以上の間隔を空けて退職金を受け取らないと調整対象となり、退職所得控除額が減ってしまう可能性があります。

ですよね……。
iDeCoが70歳まで加入延長できるようになるようですし、受け取りは75歳までに行えばよかったはずですから、iDeCoを後で受け取ったらどうでしょうか?

退職金の後にiDeCoを受け取る場合は、いわゆる「19年ルール」が適用されます。
こちらは、前年以前19年内に支払を受けた退職手当等があると、調整対象となります。
どれだけ受け取れるのか、どれだけ勤続年数と掛金の年数が重なるかにもよりますが、慎重に検討する必要があるかと思います。

あー、そうでしたね……。
どうしよっかなぁ。

仮に重なったとしても、受け取る金額によっては、さほど影響がない場合もあります。
また、受け取る形式を一時金ではなく年金形式で受け取れば、公的年金等と同様に雑所得として、公的年金等控除が適用できます。
加入されているところによっては、一時金と年金の両方が利用できる併用形式が選択できる場合もあります。
ただ、部長の年齢を考えますと、将来受け取る段階での税制がどうなっているかは未知数ですから……。
退職所得控除も公的年金等控除も今後どうなるかは分かりませんので、将来の税制の不確かな部分も含めて検討いただく必要はあるかな、と思います。

そうですね。
毎月の掛金を上げたとしたら、その分、私が自由にできるお金も減るわけですしね。
現状と将来を見据えて考えてみます。

そうしていただければと思います。

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